⑦-1の続きです。
大学生時代にローカル番組でレポーター経験のある佳代様。
我が国にて新しく施行された法律「性犯罪者駆除法」。若い女性に対して痴漢や盗撮、ストーカーなどの性犯罪を犯して実刑となった男たち。一般的に性犯罪は再犯率が高いとされており、社会復帰してもまた性犯罪を繰り返すことが知られている。これを重く見た政府は性犯罪を厳罰化したが、犯罪の件数自体も右肩上がりに増えてきてもはや刑務所の数が慢性的に不足してしまい頭を悩ませていた。
厳罰化といっても性犯罪者を死刑にしてしまうと国際世論にも耐えられない。困ってしまった政府は性犯罪者を大きさ1~2センチ程度のコオロギに変える特殊な技術を開発した。そしてそのコオロギを野に放つことにしたのである。その先、その性犯罪者のコオロギ達がどうなろうと政府の関与するところではない、ということだ。
当初政府はこの事実自体を世間一般に公表することは避けていたのだが、まだ不完全な技術のためか、コオロギの鳴き声が人の声に置換されて聞こえる、という報告が都心部を中心に多発してしまった。しかもよりによって若い女性にだけ、その現象が起きたのである。説明責任を追及された政府は後追いでこの法律「性犯罪者駆除法」を立案・公布し、事態の沈静化を図った。
「性犯罪者駆除法」
①痴漢・盗撮・ストーカーなどの性犯罪の刑が確定した犯罪者は罪状の重さに関わらず、国の用いる特殊技術によりコオロギにされた後、釈放される。
②そのコオロギを一般の国民が傷害を与えたり殺したりしてしまった場合でも、故意・過失に関わらずその一般市民が罪に問われることは一切ない。
公布当初は賛否両論、人権団体などからの猛反発もあり反対が優勢であった。しかしすでに実行されてしまっており、国民としてはどんなに反対しても受け入れざるを得ない状況にあった。しかも悪いことにこの制度を悪用し、コオロギになりたいがためにわざと性犯罪を犯す者まで出てきて逆効果ではないかとする論調さえみえたのである。
しかしそこはさすがの若い女性である。適応力がある彼女たちは事実の公表当初は恐怖していたものの、数か月後には適応し始める。
前置きが長くなりました。そんな背景の中で、、、
そういった害虫をどう駆除するか?というテーマで、街頭レポーターとして佳代様に出演してもらいました。